私たちは、1955(昭和30)年に起きた森永ひ素ミルク中毒事件の被害者と親で組織する団体です。
国民からの支援を受けて 親たちの運動が実を結び、1974(昭和49)年に被害者を救済する機関である公益財団法人ひかり協会が設立され、半世紀を迎えました。
この間、私たちは、加害企業である森永や厚生労働省と年間5回以上にのぼる定期的な協議の場をもち、安定した救済事業が続くように努めてきました。その結果、森永からの救済資金は一度も途切れることなくひかり協会に拠出されており、厚生労働省はじめ各地の自治体による救済事業への協力はひろがってきている状況です。
現在、被害者の多くは69~70歳となっていますが、障害のある被害者の生活の場の確保やすべての被害者の健康管理など様々な課題に直面しています。守る会は、それらの課題に対しても積極的に意見を述べ、ひかり協会の運営にも主体的にかかわっています。
こうして、現在では、多くの被害者から「守る会があってよかった」「ひかり協会による救済事業があってよかった」と言われるようになりました。
私たちは、多くの人たちに森永ひ素ミルク中毒事件と守る会の活動を知ってもらい、二度とこのような痛ましい事件を起こさず、すべての公害事件の被害者が救済されることを願うものです。